社内ホームページの運用を成功させる!効果的な情報共有とは?

目次

1.はじめに

これから読む内容は、社内ホームページの運用について理解を深め、より効果的な情報共有の方法を模索している皆さまへ向けたものです。社内ホームページは、組織の情報共有を円滑にする重要な手段であり、その適切な運用が求められています。しかし、何をどう運用すればいいのか、何を注意すべきなのかわからない方も多いのではないでしょうか。本記事では、社内ホームページの基本的な役割から始まり、運用に必要な作業、バックエンド業務、効果的な情報共有のヒント、そして外部業者への運用委託時の注意点までを幅広く解説します。

これから展開される情報が、皆さまの社内ホームページ運用に役立つことを心より願っております。社内コミュニケーションの活性化に向けて、ぜひともご活用ください。

2.社内ホームページとは?

(1)社内向けのWebサイトの役割と目的

社内ホームページとは、社内の従業員向けに情報を共有したり、社内の状況を把握したりするためのWebサイトのことです。その主な役割と目的は以下の通りです。

【表1】社内ホームページの役割と目的

役割目的
情報共有従業員間での情報のブラインドスポットを無くす
コミュニケーションの場従業員間での意見交換や情報交換を活性化させる
組織運営取り組みや目標、ポリシーを組織全体で共有し、一体感を醸成する

情報共有では、新人教育、社内報、内部規程、各部署の状況などを掲載します。コミュニケーションの場としては、社員同士が意見を交換したり、新しいアイデアを発信したりできるような掲示板機能があると良いでしょう。組織運営では、会社のビジョンや目標を共有し、全従業員が同じ方向を向いて働けるようにすることが重要です。

(2)社内情報共有の重要性

社内情報共有の重要性は、企業成長の大きな要素となります。従業員間で情報が適切に流通することで、業務効率の向上や意思決定の速度化が実現します。

一つは、業務効率の向上です。社内ホームページで必要な情報を提供することで、個々の従業員が自己解決でき、他の従業員への問い合わせを減らすことができます。

効果具体的な内容
業務効率の向上情報を探す時間の短縮、問い合わせの減少
意思決定の速度化必要な情報へのアクセスが容易になることで、迅速な意思決定が可能となる

また、社内ホームページは、新人教育にも役立ちます。過去の議事録やマニュアル類を一元管理することで、新人が自ら必要な情報を見つけ出せる環境を整備できます。

これらのことから、社内情報の共有は、組織全体としてのパフォーマンス向上に直結します。

3.社内ホームページの運用に必要な作業

(1)コンテンツ更新業務

コンテンツ更新業務は、社内ホームページ運用に欠かせない作業です。社内の新しい情報をタイムリーに反映することで、社員の情報共有を円滑にし、ライブ感を出すことが可能です。

具体的な業務内容としては、新着情報の更新、各種通知の告知、各部署からの情報提供の取りまとめと公開、リンク切れや画像破損の修正、閲覧者の利便性向上のためのレイアウト改善などがあります。これらの作業は定期的に行うことが求められます。

また、コンテンツ更新の際は、SEO対策も念頭に置くことが重要です。社内で検索されやすいキーワードを活用して記事を作成すると共有効果が高まります。

最後に、更新作業は業務の一部として社員が担当する場合と、専門的なスキルを持つ専任スタッフや外部のパートナー企業に委託する場合があります。どちらにせよ、適切な運用体制を整えることが成功の鍵となります。

(2)問い合わせ対応

社内ホームページでは、社員からの問い合わせが頻繁に発生します。そのため、運用にはこれらに対応する体制が必要となります。問い合わせの内容は、コンテンツの更新要望や誤字脱字の指摘、更にはシステムトラブルまで多岐にわたります。

例えば、次のような対応が想定されます。

問い合わせの種類対応方法
コンテンツの更新要望更新要望の内容を確認し、適切な更新を行う。
誤字脱字の指摘指摘された場所を確認し、修正を行う。
システムトラブルトラブルの内容を確認し、解決策を検討・実施する。

各問い合わせに対して素早く、かつ適切に対応することで、社内ホームページの利便性と信頼性を保つことができます。また、問い合わせ対応は社内コミュニケーションの一環でもあり、情報共有を円滑に進める重要な要素とも言えるでしょう。

(3)社内からの依頼内容の管理

社内ホームページの運用には、社内部門からの様々な依頼内容の管理も欠かせません。更新する情報は大まかに商品やサービスの紹介、社内制度の案内、社員向けのお知らせなど、各部門からの依頼が想定されます。

【依頼内容管理のポイント】

  1. 各依頼の「依頼者」「依頼内容」「依頼日時」「対応期限」を明確に把握
  2. 依頼内容の優先順位・進捗状況を管理するシステムを導入
  3. 定期的に依頼状況を確認し、必要に応じて依頼者と連絡を取る

これらのポイントを押さえることで、情報の鮮度保持とスムーズな運用が可能となります。適切な依頼管理により社内全体のコミュニケーションも活性化し、より良い社内ホームページ運用につながります。

(4)ドメイン、サーバーの契約状況の管理

社内ホームページの運用には、ドメインとサーバーの契約状況の管理も重要な業務の一つです。ドメインは企業のウェブサイトを特定するための住所に相当します。これが期限切れになると、ウェブサイトにアクセスできなくなってしまうため、契約更新の期限は確認し、適切なタイミングで更新することが必須です。

また、サーバー契約も同様に必須です。サーバーはウェブサイトのデータを保存し、ユーザーがアクセスしたときにそのデータを提供する役割を果たします。こちらも契約期限を逃すと、ホームページが表示されなくなる恐れがあります。

チェックポイント内容
ドメイン契約期限切れの前に更新
サーバー契約期限切れの前に更新

社内の情報共有をスムーズに行うためにも、これらの管理業務は計画的に行いましょう。

(5)トラブル発生時の対応

社内ホームページの運用において、避けて通れないのがトラブルの発生です。それは、システム障害からユーザーからの問い合わせ、セキュリティ対策など多岐にわたります。

まず、システム障害が発生した場合、迅速かつ適切な対応が求められます。故障の原因を特定し、それを解消するための対策を立て、関連部署や担当者と連携を取ることが重要です。また、情報をすぐに共有し、社内に混乱が生じないよう配慮することも大切です。

ユーザーからの問い合わせに対しては、丁寧な対応を心掛けましょう。問い合わせ内容によっては専門の部署にエスカレートすることも必要となります。

セキュリティ対策も欠かせません。不正アクセスやウイルス感染に対しては常に警戒が必要です。万が一の場合も考慮し、定期的なデータバックアップやセキュリティソフトの更新、パスワード管理などを行うようにしましょう。

以上が、社内ホームページ運用におけるトラブル発生時の対応の一例です。問題が発生した時には、問題解決に必要な知識やスキルを持つスタッフが迅速に対応できる体制を整えることが重要となります。

4.社内ホームページのバックエンド業務

(1)ドメイン・サーバー・SSLサーバー証明書の管理

社内ホームページ運用におけるバックエンドの業務の一つとして、「ドメイン・サーバー・SSLサーバー証明書の管理」が挙げられます。これらは社内ホームページの基盤となる部分で、一定の知識と理解が必要です。

まず、”ドメイン”とはホームページのアドレスのことで、更新忘れなどによる失効を防ぐため、定期的な管理が必要です。また、”サーバー”はホームページのデータを保管・公開する場所であり、サーバーの容量や性能によっては、ホームページの速度や安定性に影響を及ぼします。

そして、”SSLサーバー証明書”はホームページの安全性を保証するためのもので、この証明書がないとホームページは安全ではないと警告が出ます。そのため、SSLサーバー証明書も定期的な更新が必要です。

これらの管理業務は特別なスキルが必要な部分もありますから、専門的な知識を持つ者が行うべきです。また、外部業者に委託する場合にも、その業務内容と費用をしっかりと確認し、契約に明記することが重要です。

(2)CMS・プラグインのアップデート

社内ホームページの運用には、CMS(コンテンツ管理システム)とプラグインの更新が欠かせません。CMSは、記事の投稿や編集が容易に行えるよう設計されています。しかし、そのシステム自体も更新が必要です。新たな機能の追加やセキュリティ対策、不具合の改善など、CMSのアップデートは運用をスムーズに行うため不可欠です。

また、プラグインも同様に重要です。プラグインは、ウェブサイトに特定の機能を追加するためのツールです。ショッピングカートやフォーム作成など、様々な機能を追加できます。これらも定期的に更新が必要で、新機能の追加やセキュリティ向上などを目的としています。

しかし、アップデートには注意が必要です。時折、新しいバージョンが既存の構成と互換性がない場合があります。そのため、アップデート前には必ずバックアップを取り、問題が発生した際に旧バージョンに戻せるよう準備しておくことが推奨されます。

(3)データのバックアップ

社内ホームページ運用において、データのバックアップは絶対に欠かせません。これは、予期せぬトラブルやハッキングによるデータ損失を防ぐための対策です。バックアップは、日次、週次、月次など定期的に実施することが望ましいです。

また、バックアップ方法には大きく分けて「フルバックアップ」と「差分バックアップ」の2種類があります。選択する方法は、ホームページの更新頻度やデータ量によります。

「フルバックアップ」は、全てのデータをコピーする方法で、リストア(復元)作業が簡単ですが、時間とストレージ容量を多く必要とします。

一方、「差分バックアップ」は、最後のフルバックアップ以降に変更されたデータのみをコピーする方法で、ストレージ容量は節約できますが、リストア作業が複雑になります。

どちらの方法を選択しても、定期的にバックアップを取り、安全な場所に保存することが重要です。

(4)トラブル対応

社内ホームページ運用におけるトラブル対応は、避けて通れない重要な業務の一つです。トラブルの種類は多岐にわたりますが、主な例としては、サーバーダウンやCMSの不具合、誤った情報更新などがあります。

サーバーがダウンした際は、速やかに対応が必要です。まずはホスティングサービス提供元に連絡し、状況の確認を行います。また、CMSの不具合が発生した場合も、プラグインの更新やシステムの再設定などを行い、問題解消を図ります。

誤った情報更新については、発覚次第、正確な情報に修正します。また、発生の防止策として、情報更新前にチェック体制を整えることも重要です。

以下に各トラブルの対応フローを表にまとめました。

トラブルの種類対応フロー
サーバーダウンホスティングサービスへ連絡→状況確認→対策実施
CMSの不具合プラグイン更新・システム再設定→問題解消
誤った情報更新情報修正→チェック体制の見直し

以上のように、トラブルは予期せぬ時に発生しますが、対応フローを明確にすることで迅速な問題解決に繋がります。

5.社内ホームページで情報共有を効果的に行うための運用ヒント

(1)Google アナリティクスとGoogle Search Consoleに登録する

社内ホームページの運用において、Google アナリティクスとGoogle Search Consoleの活用は必須と言えます。

Google アナリティクスは、訪問者の流入元や閲覧ページ、滞在時間といったユーザー行動を詳細に把握することができます。これにより、どのコンテンツが社員にとって有益であるのか、または改善が必要な部分は何かを明確に把握できます。

一方、Google Search Consoleはホームページの検索パフォーマンスを分析するツールです。これにより、どのような検索キーワードで自社のページが表示されるのか、検索結果のページ(SERP)でどの位置に表示されるのかなどを知ることができます。

これら二つのツールを活用することで、社内ホームページの利便性向上や情報共有の質を高めるための改善策を考えることが可能になります。

(2)SEOを意識して検索上位表示を目指す

社内ホームページの運用において、SEO(検索エンジン最適化)の考慮は非常に重要です。これは、社内で必要な情報を効率的に検索し、見つけやすくするための手法であり、検索結果の上位表示を目指します。

SEO対策の具体的な方法としては次のとおりです。

  1. キーワード選定:社内でよく検索されるであろうキーワードを選定し、それを記事のタイトルや見出し、本文中に適切に含める。
  2. 内部リンク:関連するページへのリンクを設け、情報の行き来をスムーズにします。
  3. メタデータの最適化:ページの説明文(メタディスクリプション)や見出しタグ(H1、H2など)を適切に設定します。

これらの対策を行うことで、社内ホームページの利便性が向上し、必要な情報を素早く見つけ出すことが可能となります。 SEO対策は一度行ったら終わりではなく、定期的な見直しと更新が必要です。

(3)SNSも並行して運用する

社内ホームページの運用と並行して、社内SNSの活用も忘れてはいけません。FacebookやTwitterなどの一般的なSNSはもちろん、SlackやMicrosoft Teamsなどのビジネス向けSNSも効果的に使いましょう。

具体的には、新しい情報がホームページにアップされた際に、その旨をSNSで告知すると良いです。これにより、ホームページを日常的にチェックしない従業員でも新しい情報をキャッチできます。

また、SNS上での情報共有も盛んに行いましょう。これにより、社内コミュニケーションが活性化され、情報共有の円滑化にもつながります。さらに、SNSでのディスカッションをホームページ上に掲載することで、後から参照できるようにするという方法もあります。

ただし、SNSの運用には注意が必要です。誤った情報やプライバシー情報の漏洩などのリスクがあるため、社内ルールを明確にし、従業員に周知することが大切です。

(4)役割分担のための担当者・チームを構築する

社内ホームページの運用は、一人で行うには手間がかかる作業が多いです。情報を更新するだけでなく、問い合わせ対応やトラブル対応も求められます。そのため、役割分担のための適切な担当者やチームを構築することが重要です。

例えば、以下のような役割分担が考えられます。

【表1】役割分担例

役割主な業務
コンテンツ管理者社内ニュースやお知らせの更新
運用管理者サーバーやドメインの管理、トラブル対応
問合せ対応社内からの問い合わせ対応

このように役割を設定し、それぞれが専門的な業務を担当することで、効率的に社内ホームページ運用を行うことができます。それぞれの役割に明確な責任を持たせることで、円滑な情報共有と問い合わせ対応が可能になります。

(5)情報共有とコミュニケーションは積極的に行う

社内ホームページの運用では、情報共有とコミュニケーションを積極的に行うことが重要です。情報の更新は迅速に、かつ全員がアクセス可能な形でなされるべきです。例えば、新しいプロジェクトの進捗、社内イベントの開催情報、各部署からの重要なお知らせなどを掲載します。

また、ホームページにコメント機能や掲示板を設けることで、社員間のコミュニケーションも促進します。これにより、オンライン上で活発な意見交換が生まれ、新たなアイデアや解決策が見つかる可能性もあります。

しかし、情報の共有やコミュニケーションを円滑に行うためには、情報の整理と管理が必要です。膨大な情報を効率的に管理し、必要な情報を容易に探せるようにすることが求められます。これには、情報のカテゴリー分けやタグ付け、検索機能の充実などが有効です。

以上のような取り組みを行うことで、社内ホームページは情報共有の場だけでなく、社員間のコミュニケーションを活性化するプラットフォームともなります。

6.社内ホームページの運用業務を外部業者に委託する場合の注意点

(1)運用内容と費用についての相場感を確認する

社内ホームページの運用を外部委託する際、まず運用内容とその費用についての相場感を把握することが大切です。

具体的には、社内ホームページの運用業務として、情報更新、問い合わせ対応、依頼管理、ドメイン・サーバー管理、トラブル対応等が一般的です。そしてそれぞれの業務に要する時間、スキルレベル、必要なリソース等を考慮し、適正な費用が計算されます。

下記の表は、一例として各業務の相場感を示したものです。

業務内容平均費用
情報更新月額2~3万円
問い合わせ対応月額1~2万円
依頼管理月額2~3万円
ドメイン・サーバー管理月額1~2万円
トラブル対応月額2~3万円

これらを参考に、適切な費用を見積もり、適切なパートナー選びを行いましょう。ただし、これらの費用は一例であり、業務の詳細内容や委託先業者の評価、能力などにより変動します。

(2)委託する業務の内容・対応する頻度・費用を確認し、契約書に明記する

業務委託の際には、透明性を確保するために、業務内容、対応する頻度、費用を明確にすることが重要です。以下に、これらの項目を詳細に確認するためのステップを示します。

1.【業務内容】 具体的な業務範囲を明記します。例えば、「コンテンツ更新」、「問い合わせ対応」、「システムトラブル対応」など、細かく業務範囲をリストアップしましょう。

2.【対応頻度】 業務の頻度も明確にします。例えば、「週に一度のコンテンツ更新」、「営業日中の問い合わせ対応」など、具体的な対応頻度を明記します。

3.【費用】 費用は、業務内容と対応頻度に応じて変動します。見積もりを要求し、詳細な見積書を基に交渉しましょう。

以上の項目をしっかりと契約書に記載することで、後々のトラブルを防ぐことが可能となります。微細な部分まで確認し、明確な契約を結びましょう。

7.まとめ

社内ホームページの運用は、情報共有の効率化と社員間のコミュニケーション促進に貢献します。しかし、その運用は定期的なコンテンツ更新や問い合わせ対応、サーバーやドメインの管理など多岐にわたる業務が伴います。運用を上手く進めるためには、「Googleアナリティクス」「Google Search Console」への登録やSEOを意識した構築、SNSとの並行運用などが有効です。また、役割分担が重要であり、専門的な知識を必要とするバックエンド業務は外部の専門業者に委託することも一つの選択肢となります。しかし、その際は費用や契約内容について明確にすることが重要です。社内ホームページの運用は組織全体の効率を高める一方で、その管理には適切な知識と専門性が求められます。

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この記事を書いた人

WEBマーケティングをベースに内製化のご支援、システム導入による業務効率化を事業にて実施中。IT領域の知識と現場の知見をを掛け合わせるリスキリングの可能性を広げるため、メディアを運用中

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